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【ヤル気にさせる受験支援】大学受験を経験することが、大人への第一歩になるはず。口出し、エゴ・ミエはこらえる!!

【キーワード】 保護者向け進学情報

親子で話し合い家計状況を知ってもらう!!

 夏休み前の時期は、受験にとってとても重要。特に「三者面談」の前は、家族で検討・相談し、方向性を出さなければならないことが多くある。
 受験生はもう大人。来春からは一人暮らしを始めるケースがあるのだから、家計のやりくりの様子などを教えたほうがよい。毎月の生活に余裕がないのであれば、シビアさを理解させ、大学生活も倹約が第一になることを伝える。子の大学進学が家族の生活に与える影響を知ってもらい、しっかりと勉学に励む意識を持ってもらう。子に不安を与えたくないと、かっこいいことしか話さない親もいるが、これはかえってよくない。この際、「親の見栄」は不要である。子は必ず分かってくれる。

三者面談までに話し合っておきたいこと

 三者面談の前に親子で話し合っておきたいことは、次のような項目になる。
 ①志望大学の決定(学部・学科、国立・公立・私立、AO入試・推薦入試・一般入試、目標とする進路・資格・職業など)、②受験費・入学費・授業料・大学生活の費用の確認(自宅外通学・自宅通学、費用の工面、奨学金の利用、仕送りなど)
 先生の前で、親子で言い争うのは避けたい。事前に意見の異なることを認識し、当日は先生のアドバイス・意見を参考にして決めるのがベター。また、「国公立か、私立か」、「地元か、都市か」などは、費用・生活の面で大きく異なってくるから、早めに話し合い、方向性を出しておくようにしたい。

子のために奨学金などを調べることも!!

 次に、親子で話し合う上での、親の基本的なスタンスについてチェックしておこう。親の子へのサポートといっても、子には子の考えがあり、限られたことしかできない。あまり口出ししたのでは、うるさがられ、かえって敬遠されるのがオチだろう。
①生活のサポート
 親が第一にすべきは、生活支援。毎月の仕送り、小遣いの額などを明確にする。最近は大学や企業の奨学金制度も増えてきている。大学案内やインターネットなどで調べておいてあげたい。また、特待生制度を設けている大学も多い。成績が優秀でないと、「授業料免除」を手にするのは難しいが、例えば、大学のレベルを1ランク下げて特待生を狙うのも、資金に余裕がない場合は1つの選択かもしれない。

学習の支援よりも資格などのサポートを!!

②学習のサポート
 大学で何を学ぶかは、子の考えで決めること。親はあまり口を挟まない方がベターだ。近年は、新入生を対象に、大学での勉強の進め方や授業の選び方などの相談に乗ってくれる制度を設けている大学もある。子に迷っているような素振りが見える場合は、ひと声かけて話し相手になるのもよいだろう。
③就職のサポート
 親としては、人生の先輩としてアドバイスができるだろう。固定観念で、意見を押し付けるのは止めたい。人工知能(AI)やインターネットの時代、これから50年先の企業の盛衰を読むのは難しい。
 医療系や法学系などの職業など、資格が必要な仕事を志望している場合、資格試験の合格実績やバックアップ体制は確認しておきたい。これは親として、十分に調べることは可能だ。

受験を任せっぱなしにせず見守ること

 進学での親のサポートは、どこまで突っ込んだらよいか、の兼ね合いが難しい。頻繁に口出しすれば「干渉するな」と言われ、子に任せておけば「放っておくだけで無関心」と非難される。
 「親が口出しをこらえながら、見守ってくれている」と、子が思ってくれるようであれば、その関係は上手くいっていると言えよう。親の「ブランド至上志向」は、子にプレッシャーを与えるだけでマイナス。実力以上の難関大学を受験させることになり、子が自信を失うケースもある。親のエゴやミエをこらえるのが、受験を成功させるポイント。この気配りが、子の大人への第一歩につながるだろう。