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【ノーベル生理学・医学賞】京都大 本庶佑・高等研究院特別教授が受賞

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 スウェーデンのカロリンスカ研究所は10月1日、2018年ノーベル医学生理学賞を、京都大特別教授の本庶佑氏(76)らに贈る、と発表した。京都大ホームページや地元の京都新聞などの報道によれば、授賞理由は「がんの免疫逃避機構の抑制による治療法の発見」。免疫反応のブレーキ役となる膜タンパク質PD1を発見し、このタンパク質の働きを抑える抗体をがん治療薬として用いる研究開発を主導した。すでに一部のがん治療薬として認可され、臨床の現場で目覚ましい成果を挙げ、がん治療に革新をもたらしている。

もう一人の受賞者は、米国の免疫学者ジェームズ・アリソン氏(70)で、PD1と同じように免疫を抑制する膜タンパク質を発見し、働きを阻害する抗体ががん治療薬に応用されている。

 日本人のノーベル賞受賞は26人目。医学生理学賞は1987年の利根川進・米マサチューセッツ工科大教授、2012年の山中伸弥京大教授、15年の大村智北里大特別栄誉教授、16年の大隅良典東京工業大栄誉教授に続く5人目。湯川秀樹博士をはじめ、出身や大学の在籍などが京都と関係のある受賞者は本庶氏で14人目。授賞式は12月10日にスウェーデン・ストックホルムで開かれ、賞金計900万クローナ(約1億1500万円)が2人に贈られる。