神奈川工科大学の情報学部情報メディア学科・上田麻理准教授(応用音響工学研究室)は、避難所における「音環境」についての研究に取り組む。研究室には神奈川県厚木市市役所職員2名が客員研究員として在籍。厚木市防災放送の「聴こえ」について、研究室所属の学生と「厚木市の防災無線及び避難所の音声聴き取りに関する研究」をテーマに共同で研究活動を行い、その一環として、10月24日、厚木市の指定避難場所「鳶尾小学校」の体育館において、近隣住民30人が参加した実験を行った。
避難所となっている体育館のような大規模空間では残響過多なケースが多く見られ、特に高齢者の方などは聴覚の特性上、音声の聴き取りが不自由になるため避難所内での重要な情報を適切に聴きとれない場合がある。今回の実験では、4音節の日本語単語(電話等の音声評価に使われる一般的なもの)に雑音や雨音等を付け加えたり、音声の話速を変化させたものを用いて「聴こえ」の評価を実施した。同大学では、「地域の住民の方が“自分たちの課題を解決する”上で研究者と共に取り組む」研究プロセスを作っており、地域連携型研究として、今後も積極的に進めていくとしている。
(神奈川工科大学HP:https://www.kait.jp/news/1660.html)
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