【2020年度入試「面接」対策】「推薦・AO」で約半数が入学。「面接」では面接官を見つつ、はきはきと明確に答えること!!

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面接は「個人面接」と「グループ面接」

 「秋」の声とともに、20年度入試の第1弾、センター試験免除の「AO入試」と「推薦入試」がスタート。毎年この2つの入試の合格者が入学者の半数近くを占めるので、決して無視はできない。
 文科省が、AO入試の願書受付開始を「8月1日以降」にすること、受験生の基礎学力の把握に努めることなどを各大学に求めた。私立大学入学者のうち、ほぼ5割の学生がAOや推薦で合格を決めているという実態では、止むを得ない措置といえよう。

面接は「個人面接」と「グループ面接」

 AO・推薦入試では、面接はほとんど避けて通ることはできない。また、国公立大学の後期試験でも実施されるケースがある。面接は、ペーパー試験とは異なり、人が相手であるため、所作や言葉遣い、臨機応変な対応が求められる。
 また、面接には、大きく分けて個人面接とグループ(集団)面接の2つがある。グループ面接では、一般質問以外に、ディスカッション(討論)を行う大学も多い。面接と同時か、その前後に口頭試問を実施する大学もある。
【面接のパターン例】
◇個人面接
パターン①一般質問:受験生1人:面接者1~4人、面接時間5~20分
パターン②口頭試問:受験生1人:面接者2~4人、面接時間20~30分
◇グループ面接
パターン③一般質問 受験生3~6人:面接者3~4人、面接時間30~60分  
パターン④ディスカッション 受験生5~10人:面接者3~4人、面接時間30~60分

「志望動機」「進路」「高校生活」が定番

 次に、面接内容のポイントを紹介してみよう。
 面接の質問内容は、一般質問と学科・専攻に関する質問、口頭試問のおよそ3つに大別される。最近は、口頭試問や小論文関連の質問も多くなっている。
 一般質問では、「志望動機・理由」「将来の進路・希望」「高校生活の思い出」は定番の質問だ。グループ面接の場合も、同様の内容が質問されるが、周りに影響されないで、できるだけ独自色を出すことが大事になる。
 一般的なAO・推薦入試での選考方法では、小論文、面接、調査書、志望理由書などをベースに、それらの内容がチェックされる。自身の肉声で話す「面接」が大きなウエートを占める。面接は貴重な「自己プレゼン」の場、大いにアピールすることが大切になる。
 一方、面接官は質問しながら、①学習意欲(基礎学力、学部・学科の特性に合っているか)、②性格(自主性、向上心、ヤル気、協調性など)、③一般常識、④礼儀・態度、⑤健康状態などをチェックしている。
 「学力重視」を受けて、独自の学科試験、センター試験の成績の導入、評定平均値の重視などが目立ってきている。各大学では、出願要件に評定平均値を追加するケースが増加、調査書や面接を得点化するケースも増えてきた。

面接は「国立大」「私立大」とも増える!!

 「すべての国立大で21年度までに推薦入試、AO入試等による入学者を定員の30%まで増やす」という動向を、国立大学協会(国大協)が示した。これによって、面接が増えることになる。
 「高校での活動・学習履歴:何に興味をもって、何を頑張ってきたのか」「学びの設計書:大学入学後に何を学びたいのか、それを将来どう生かしたいのか」「センター試験の得点:大学で学ぶのに必要な基礎学力をもっているか」といったことが重視される。

「身なり・態度・言葉遣い」には要注意

 面接では、基本マナーが問われる。身なり(高校の制服)や態度、言葉遣いには注意したい。
【行動のプロセス】 ①控室で名前を呼ばれたら「はい」と返事し、面接室に入るときはノックをする。入室したら高校名、名前を言う。「失礼します」と言い、静かに腰を掛ける。②質問には、面接官の顔を見ながら、はきはきと明確に答える。終了したら「有難うございました」と言い、礼をする。③退室時、「失礼しました」と一礼する。控室に戻ったら、指示があるまで静かに待つ。
 また、面接では、尊敬語(相手方)と謙譲語(自分・身内方)の区別ができるようにしておこう。