【「実戦力」アップの対策法】秋は「実戦力」強化の好機!!「センター試験」対策に集中、これで「国公立大」突破へ。

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秋からは模試の合否判定に注目する!!

 21年度入試改革の情報に慌てることなく、粛々と実戦力の強化に努めよう。これが合格への着実な方法だ。
 秋からの「一般入試」の対策としては、
 ①志望校の絞り込み
 ②センター試験対策
 ③個別(2次)試験対策

 がポイントになるが、夏休みでの不得意の克服など、目標をスム-ズにこなしたかどうかがカギになる。春から夏に培った基礎力をベ-スにして、秋からは「実戦力の強化」が、大きな目標になる。
 1学期の模試の成績は、ほとんど気にすること
はない。たとえ、志望校の判定がDやEであっても構わない。1学期においては、現役と浪人とでは、成績に開きが出るのは当然だからだ。秋からは、模試の受験回数を多くして、今度は合否判定にも気を配り、実戦力を養う。
 志望校の絞り込みについては、国立大学志望から私立大学に切り替えることは可能だが、逆に私立大学狙いから国立大学にするのは無謀に近い。秋を迎えてから受験科目を増やし、5教科7科目に取り組むのは難しい。
 目標が私立大学であれば、憧れ校・努力校・確実校などに分けて、5~7校くらいに絞り込みたい。

選択予定教科・科目のすべてに取り組む

 20年最後のセンタ-試験の対策は、「過去問」演習の徹底だ。「平均点」の情報はp4で紹介した。
 センタ-試験は限られた時間の中で、多くの問題を解かなければならない。じっくりと考えて、答えを出す時間がない。例えば、数学でいえば公式を知っていて直ぐに解答に取り組まないと、時間が不足する。2次試験の場合は、公式の導き方を知っていて問題を解くことも可能だが、センタ-試験では時間的に難しい。
 センター試験受験時の選択教科・科目の過去問は、
①先ず過去3~5年分に繰り返しアタックする。
②選択予定教科・科目のすべてに取り組む。
③地歴・公民などで、予定していた科目よりも他の科目の方が得点しやすいのであれば、早めに受験科目の変更も考える。
④過去問は、できれば5~10年分くらいまで遡ってみたい。
 5教科7科目であっても、満遍なく70%以上得点する必要はない。とにかく、合計点で7割以上確保を目標にする。配点は必ずしも均等ではなく、科目によって異なる場合が多い。その時は配点の多い科目を重点的に学習し、高得点をあげる。逆に言えば、得意科目の配点が多くなっている大学を志望校にすることも考えよう。
 英語のセンタ-対策としては、①音読しながら解釈をしていく、②基礎的・標準的な文法ル-ルを学び、基本例文を覚える、③単語は書いて繰り返し暗唱する──ようにしたい。
 国公立大を狙うには、センタ-試験の対策を第一に考えて学習することだ。センタ-試験の成績しだいで、7割がた合否が決まると言われている。センタ-試験でそれなりの結果を出していないと、2次試験での逆転は難しい場合が多い。

薄い参考書を一言一句覚えるまで使う

 センタ-試験の準備をしながら、2次試験と重複する科目には多くの時間をかけて、記述問題の対策も行う。学習の本筋から言えば、マ-ク式と記述式の区別をして勉強するのは、むしろおかしい訳であり、記述の対策に自信が持てるようになれば、センタ-の対応も自ずとできることになる。
 2次試験対策は、記述式だから私立大学受験の対策と変わらない。受験生の中には、模試の成績があがらないと、直ぐに自信をなくし、勉強の方法を間違えているのではないか、あるいは取り組んでいる参考書が悪いのではないか、などと悩む人がいる。
 むしろ受験勉強でいけないのは、1冊も本を仕上げないことである。あれこれと新しい参考書を買ってきて手を出すが、最後までやり通さないのはもっとも良くない。薄手の参考書でも良いから、必ず最終のペ-ジまで取り組み、内容をマスタ-することである。
 「このことは、この本の何ペ-ジに書いてあった」と、自然に出てくるようになることの方が大切だ。それくらいまで、使いこなしたい。また、秋からは模擬試験も多く受けるようにし、実戦力を身につけたい。